活動実績

【パネル】(ぼうさいこくたい2023)「災害復興法学の最前線~復興政策の現在とこれから」

2023年9月18日 内閣府が主催する「ぼうさいこくたい2023」(横浜国立大学)のセッションを企画・実施しました。

(概要)
セッション41『災害対策法制の過去・現在・未来の姿を語る ~関東大震災百年、人間の復興を実現するために』

主催団体: 災害復興法理論研究会

開催場所: S2-2 教育学部7号館 101

(セッション内容)

国家公務員、地方公務員、専門士業、各種研究分野のバックグラウンドをもつ災害法制分野の専門家が集い、災害対策法制の過去、現在、未来について語ります。関東大震災から現在に至るまでの防災の取組について「法制度」や「人間の復興」(生活再建)の側面から議論し、その実態に迫る取組は、これまであまりクローズアップされてきませんでした。「ぼうさいこくたい」を通じて皆様と議論を深めたいと考えています。

(メッセージ)

災害が起きる度に、その教訓を反映させて将来へ繋いできたのが「法律」です。災害対策法制が進化をし続けることで、社会は強靭さ(レジリエンス)を獲得してきました。その一端を感じていただけたら幸いです。

(防災への取組紹介)

日本災害復興学会などでも災害対策法制度の在り方や防災教育に関する分科会の実施を計画しています。また登壇者らは、様々な地域で防災教育活動に精力的に取り組んでいます。

(登壇者)

山崎栄一 関西大学社会安全学部教授 『災害法制の歴史と将来像』

金子由芳 神戸大学社会システムイノベーションセンター教授 『復興都市計画における私権補償の過去と現在~借地権の保護法制を中心に』

永井幸寿 日本弁護士連合会 緊急時法制PT座長・弁護士 『関東大震災と緊急事態条項』

岡田博史 関西学院大学法学部教授 『住民参加による復興のための土地利用に関する立法について』

板垣勝彦 横浜国立大学大学院国際社会科学研究院教授・博士(法学) 『災害と都市・建築・住宅法制』

千葉実  岩手県職員・博士(法学)・上智大学及び関東学院大学非常勤講師 『災害対策の核心』

災害対策の核心は、被災者の、生命・身体・財産等の保護を前提に被災前の生活や活動等を取り戻すことであり、それには復旧や復興はもちろん、それに先立つ災害廃棄物処理等の応急対策の迅速な完遂が不可欠であると考えます。その迅速性を高めるための法制度について議論します。

飯考行  専修大学法学部教授・博士(法学) 『災害対応において裁判所と法律家が果たしてきた役割』

岡本正  弁護士・博士(法学)・気象予報士・岩手大学地域防災研究センター客員教授 『災害復興法学の最前線~復興政策の現在とこれから』

災害復興法学は、法律相談事例から被災者のリーガル・ニーズを明らかにし、法改正や新規立法等の政策提言を実施しつつ、新たな制度が生まれる過程を記録し、政策の手法を伝承することを目指しています。「被災したあなたを助けるお金とくらしの話」などの防災プログラムも作っています。