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【ひと】(毎日新聞)「ひと:岡本正さん=被災時に役立つ知識をまとめ出版した弁護士」

毎日新聞(2020年4月23日)「ひと:岡本正さん=被災時に役立つ知識をまとめ出版した弁護士

毎日新聞朝刊コラム「ひと」欄に紹介していただきました。4面総合面です。「災害復興法学」の創設から、岡本正「被災したあなたを助けるお金とくらしの話」(弘文堂)の出版にいたる軌跡をまとめてくださいました。

なお、新聞の人物紹介欄には、これまで、朝日新聞「ひと」(2013年)、読売新聞「顔」(2016年)、北海道新聞「ひと」(2020年1月)、東京新聞「この人」(2020年3月)でも掲載いただいています。ありがとうございます。

 

 

ひと:岡本正さん=被災時に役立つ知識をまとめ出版した弁護士
◇岡本正(おかもと・ただし)さん(41)

東日本大震災から9年を迎えた3月、法律や制度の使い方を解説した「被災したあなたを助けるお金とくらしの話」(弘文堂)を出版した。
東京の弁護士事務所で企業法務を中心に働いていた。2011年、大震災が起き、自分に何かできないかと考えた時、現地の弁護士に被災者から、生活再建への不安を訴える声が次々に寄せられていることを知った。
他の弁護士とともに、1年間に集まった大量の相談事例のうち約4万件を読み続けた。「何をどうしていいのか分からない」という切実な声。制度があっても、支援が現場に届かない様子が目に浮かび、歯がゆかった。
支援法制を紹介する書籍の出版が頭に浮かんだが、「30代前半の一弁護士の声に多くの人は耳を傾けてくれないのでは」と思いとどまった。まずは学問として確立しようと「災害復興法学」を提唱。12年に慶応大の非常勤講師になり、17年には博士号を取得した。企業などを対象にしたセミナーも全国で200ほど行ってきた。
そしてようやく、一般向けの一冊をまとめることができた。「伝えたいのは『希望』です」--。そんな書き出しで、イラストを交えて、生活再建の道筋に沿って30話にまとめた。「災害で多くを失っても、助けてくれる法律がある。全ての国民にとって当たり前の知識になるよう、『知識の薬箱』として貢献できれば」。四六判144ページ(1430円)。軽くて持ち運びにも便利だ。<文・林田奈々 写真・宮武祐希>
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■人物略歴
◇岡本正(おかもと・ただし)さん
神奈川県鎌倉市出身。東日本大震災では、避難所で直接相談を受け、熊本地震(2016年)などでも現地に出向いた。