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【コラム】カフェパウゼで災害復興法学を!?-横田明美『カフェパウゼで法学を-対話で見つける〈学び方〉』(弘文堂)のご紹介

気鋭の法学者である横田明美先生の新著「カフェパウゼで法学を-対話で見つける〈学び方〉」(弘文堂)をご紹介します。表紙をはじめ書籍中のイラストの可愛さが目を惹きます。シンポジウム・イベントや学会をはじめ多くの場所でお世話になっている先生であり、私の「災害復興法学」の体系の概念構築にもご助言をいただくなどしておりました。

 

この本は弘文堂さんとのコラボで連載していたブログ「タイムリープカフェ~法学を学ぶあなたに」をベースとした書籍です。法律の学び方が、実際の場面を通じて本当によく描かれています。「高校生と大学生は何が違う?」「学生どうしでは見えない先(大人)の世界?」「やることたくさん、どうしよう!」といったかゆいところに手が届く答えが丁寧に記述されています。先生の繊細で緻密で、そしてストイックな研究スタイルが、こういった指導力へと転換されていることに敬服いたします。大学で教鞭を取るものとしては見習うべき姿です。

 

要点を抑えつつ、攻めとジョークも欠かさない軽快で小気味良い文章。ゲームと漫画が大好きなのですね。私もそうですが。「法学」という固めの言葉や、「カフェパウゼ」というよくわからない単語(パウゼ―PAUSE―はドイツ語で「休憩」)も、かえってこの本にぴったりの印象を与えます。理系も文系も、大学生になったら必読の本だと思います。そして、未来を担う若者の進路にも大きな影響を与える道標となる本と確信いたします。若い層をマネジメントする社会人にも極めて有用だと思います。

 

 

さて、この本の締めくくり、学生らへの最後のメッセージとなる最終章「22 学んだ後はどうするの?自分の未来の作り方」の「(6)ジェネラリストとスペシャリストを往復する」「(7)大学を出てからも学び続けるということ」の項には、私も登場します。もともとのブログ「タイムリープカフェ」の最終章にも登場していました。この章は未来の作り方をRPG(ドラクエ)に例えて楽しく、そしてリアルに解説しています。

 

拙著「災害復興法学」(慶應義塾大学出版会)や、私が代表編著者を務めさせていただいた日本組織内弁護士協会編「公務員弁護士のすべて」(レクシスネクシス・ジャパン)をご紹介くださり、行政の任期付職員を経験して新たな分野を切り開いた法律家の姿等も解説いただいています。特に「(7)大学を出てからも学び続けるということ」では、岡本正という人物紹介までしてくださっている。「単にひとつひとつの紛争を解決する弁護士としての活動にとどまらず、その法律相談を多量に集め、情報分析し、公共政策を実現するための研究、提言、そして教育にも踏み出している」とは過分なご評価ですが、本当に光栄です。ブログ連載当時(2016年3月)以降、私が2017年に法学の博士号を取得したことや、ことし2月に「災害復興法学の体系:リーガル・ニーズと復興政策の軌跡」(勁草書房)を出版したことにまで触れておられます。丁寧なフォローに重ねて御礼を申し上げます。

 

「カフェパウゼで法学を-対話で見つける〈学び方〉」(弘文堂)により、法学を学ぶ者の無限のキャリアと新たな可能性の一端を感じてもらえたらと思っています。

 

 

横田明美 著

『カフェパウゼで法学を-対話で見つける〈学び方〉』

弘文堂 2018年7月