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【コラム】マンション管理士試験の結果について

1月10日、2013年(平成25年)度マンション管理士試験の合格発表がありました。

マンション管理士とは、管理組合の運営、建物構造上の技術的問題等マンションの管理に関して、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とします。

マンション管理を円滑するためのコンサルタントです。マンション管理士になるには、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録することが必要です。

2013年度の結果は次の通りです。例年どおりの水準の合格率のようです。

実施結果                 

受験申込者数
17,700名 (18,894名)
受験者数
15,383名 (16,404名)
受験率   86.9%    (86.8%)
合格者数   1,265名  (1,498名)
合格率 8.2%     (9.1%)

( )内の数値は平成24年度の実績

公益財団法人マンション管理センターHPより

http://www.mankan.org/

 

首都直下地震や東南海地震を考えると

大都市の旧耐震基準マンションの耐震化や円滑な建替えは、喫緊の課題です。これを後押しする法制の在り方の検討、マンション管理のベストプラクティス事例収集は、ますます重要になっています。

たとえば、耐震化は、多くの場合、マンションの共用部分の変更行為になります。そうすると、万一「特別の影響」を受ける区分所有者がいれば、その方の同意が、変更(耐震化)の要件になります。

極端に言えば、一人でも反対すればマンション耐震化工事ができないという事態もあり得るわけです。

 

昨年7月の東京都と災害復興まちづくり支援機構のシンポジウムで、パネリストとして登壇した際にも、耐震診断・工事施工の現状や、区分所有法の規制緩和(合意形成要件の緩和、補助政策の充実化など)について解説させていただきました。

 

受け持っている中央大学大学院や慶應義塾ロースクールの「災害復興法学」の授業でも、危機管理に備えるマンション法制の在り方をテーマにしたプログラムを盛り込んでいます。

 

こういった機会をいただく中で、やはり国家資格である「マンション管理士」の取得は自らの知識の整理とスキルアップのためには不可欠であると考えました。

 

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