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【コラム】濃尾地震の根尾谷断層(水鳥地区)を訪問

2023年8月20日、濃尾地震の発生によりできた「根尾谷断層」(ねおだにだんそう)。

岐阜県本巣市の水鳥(みどり)地区にある地震断層観察館・体験館を訪問しました。

 

濃尾地震は、1981年(明治24年)10月28日午前6時38分50秒、尾根地域を震源として発生した地震です。マグニチュードは8.0で、現在においても日本史上最大の内陸型の直下地震です。

 

美濃地方と尾張地方を中心に、死者7,273人、全壊家屋は142,177棟、半壊家屋は80,324棟。道路破裂、橋梁損落、堤防崩壊、山崩れも約5万箇所に及ぶという前代未聞の大被害を齎しました。

(宇佐美龍夫 著『日本被害地震総覧599-2012』より)

 

この地震で総延長は80キロメートルにも及ぶ断層が形成され、数十キロは地表にも断層が現れました。最大で上下6メートルに及ぶ大断層であり、世界的にも注目される日本最大の地震断層です。

 

岐阜県本巣市根尾水鳥(みどり)地区には断層の保存等を目的として、1992年に「地震断層観察館・体験館」が建設されました。国の天然記念物でもあります。館内にはボーリングした断層が展示されており、上下方向に6メートルの隆起・沈降した断層の迫力に圧倒されます。一度の地震でこれほどの地殻変動が起きるものなのかという恐怖を感じずには居られないものでした。

 

地震断層観察館・体験館の向かいの道路の農地には、草でおおわれて河川の土手のようになっていますが、隆起した断層がはっきりと残っています。

 

岐阜県の岩垣津さん、奥村さん、総務省(岐阜県)の林田さん、海津市の兒玉さん、ありがとうございました。