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【書籍】『災害復興法学の体系:リーガル・ニーズと復興政策の軌跡』(勁草書房)

『災害復興法学の体系:リーガル・ニーズと復興政策の軌跡』

著 者:岡本 正

出版社:勁草書房

出版日:2018年2月20日

 

 

 

 

法制と現場の乖離を克服する方向を見いだした好著。

心から一読を薦めたい。

室崎益輝(神戸大学名誉教授・兵庫県立大学減災復興政策研究科科長)

 

解釈論と立法論とを総合する新しい法律学。

の道標となる画期的な成果が生まれた。

北居 功(慶應義塾大学大学院法務研究科委員長) 

 

大災害が発生する都度,法律家は,その知見を活かした復興支援に奔走してきた。本書が特に重点を置いて考察した東日本大震災,広島土砂災害,そして熊本地震の3つの大災害のはるか以前から,多くの法律家が災害復興支援に関わっている。しかし,2011年3月11日のあの日において,これまでの成果が遍く国民の知見になっていたかというと疑問なしとしない。災害復興支援の叡智は,阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などの大災害の復興に直接携わった先人の,高度かつ固有の経験としてのみ承継されていたのが実態のように思われた。……その軌跡と知見を語り継ぐ仕掛けこそが必要ではないだろうか。本書『災害復興法学の体系:リーガル・ニーズと復興政策の軌跡』は,災害後の復旧・復興,そして防災・減災・危機管理の分野において,新たな法制度を作り上げてきた公共政策上の軌跡と課題を蓄積し,研究と議論を継続するプラットフォームの構築を目指している。それは,防災教育や危機管理のデザインとして,新たな法学分野を築こうとする決意である。被災地のリーガルニーズと復興政策の軌跡を,この国の未来を担う者たちへ伝承することが本書の使命であると言いかえても良い。〈はじめに〉より

目次 

推薦のことば/はじめに/第1章 災害復興法学の体系化を目指して/第2章 災害時の無料法律相談分析の意義と災害復興法学に関する先行研究/第3章 東日本大震災無料法律相談情報分析結果/第4章 広島市豪雨災害無料法律相談情報分析結果/第5章 熊本地震無料法律相談データ分析結果/第6章 リーガル・ニーズの分析と災害復興政策の実現/第7章 分野横断的な復興政策モデルの構築/第8章 災害復興法学の実践/第9章 考察/第10章 結論と展望/おわりに/参考文献/索引