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【書籍】”Disaster Nursing, Primary Health Care and Communication in Uncertainty”/Sustainable Development Goals Series. Springer, Cham.

 

”Disaster Nursing, Primary Health Care and Communication in Uncertainty”
https://link.springer.com/book/10.1007/978-3-030-98297-3

 

岡本正も共著者として参加させていただいた国際災害看護の教科書の決定版『Disaster Nursing, Primary Health Care and Communication in Uncertainty”/Sustainable Development Goals Series. Springer, Cham.』が出版になりました。神原咲子先生、宮川祥子先生らが中心で関わられています。

神原咲子先生、大田祥子先生、加藤尚徳先生、岡本正の共著である” Personal Life Records (PLR) for Health Decision-Making in Disaster Situations” も収載されており、私の災害復興法学研究の数少ない英語発信コンテンツも引用しておりますので、ご注目いただければ幸いです。

 

(以下、神原咲子先生のFB公開投稿から抜粋)

Springer ”SDGシリーズより、”Disaster Nursing, Primary Health Care and Communication in Uncertainty”を出版いたしました。
(紹介仮訳)
災害はより頻繁かつ激甚化し、持続可能な開発に向けた進展を著しく妨げています。人間の安全保障、国連の持続可能な開発目標、仙台防災枠組などのグローバルなアジェンダでは、地球市民が一つのコミュニティに住みながら具体的な行動をとることが求められています。
看護師は、すべての地域社会の主要な医療提供者として、持続可能な開発目標を達成するために不可欠です。災害時は、日常的な医療へのアクセスは複雑になり、混乱の中でのプライマリヘルスケアはより多岐にわたります。その中で看護は、医療サービスとしてではなく、災害の影響を軽減し、将来の自然災害に備えるための政策を強化するための開発および社会科学モデル内で使用されるべきです。
また、保健システムは不確実性の中でより不可欠なサービスを提供するユニバーサル・ヘルス・カバレッジに移行する必要があります。そして、看護師は、地域の災害管理と準備の議論にもっと関与し、地域社会における革新的で継続的な研究、教育、実践を行うことが求められています。健全なコミュニティを維持するためには、看護の焦点をプライマリヘルスケアに再構築し、分野を超え、コミュニティ協力を組織するためのコミュニケーションスキルを備えた看護師と、その看護師と協働できる行政やコミュニティのメンバーを養成する必要があります。
COVID-19の発生は、人々に孤独と自制を経験させ、人間の生活に不自然な状況での看護を強いることになりました。人々の平和と尊厳を守るための看護職や医療従事者の倫理的判断や貢献、医療制度、緊急時の広域的な連携と調整などの必要性が改めて認識されたといえます。これは、看護が、常に治療とケアの分野を融合しているからです。すなわち、看護学も自然科学と人間科学を学際的に融合させる必要があることを示しています。COVID-19で学んだ教訓の1つは、リスク低減と健康増進は、よりグローバルな人間中心のウェルビーイングであり、今日の不確実性の中で学際的な境界をさらに越える看護科学のパラダイムが必要ということです。
Kanbara, S., Miyagawa, S., Miyazaki, H. (2022). Care for Disaster Risk Reduction and Communication: Lessons Learned and Way to Forward. In: Kanbara, S., Miyagawa, S., Miyazaki, H. (eds) Disaster Nursing, Primary Health Care and Communication in Uncertainty. Sustainable Development Goals Series. Springer, Cham. https://doi.org/10.1007/978-3-030-98297-3_30