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【備忘】延宝房総沖地震の津波想定高標識(千葉県一宮町)

2022年11月、隣接する茂原市で防災研修会の講師をすべく千葉県外房地域へ。九十九里浜に近いコーヒースタンドを目指して上総一ノ宮駅からまっすぐ街道を海に向かって歩いていた。

そうしたところ、偶然信号待ちしていた交差点にある標識を発見する。『延宝地震の再来 ↓ 想定津波高』の標識。

調べてみると1677年11月4日(延宝5年9月4日)に磐常・常陸・安房・上総・下総の広範囲(津波の影響は現在の東北~東海地方に及ぶ)を巨大な津波が襲来したという。記録は少ないが、それらを合計するだけでも500人規模の死者・行方不明者、1000軒規模の家屋流失・倒壊という甚大な被害を引き起こしている。

推定マグニチュードは8.0~8.5。極めて大きな地震だった。

千葉県における現代の地域防災計画などにも反映されており、当時の記録では8メートル級の津波だったという。津波の影響の大きかった八丈島は10mの津波だったという。

 

参考文献:宇佐美龍夫『日本地震被害総覧』67頁ほか