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【コラム】体験型コミュニティ研修施設『すまラボ』(三井不動産レジデンシャルサービス)

三井不動産グループの管理会社、三井不動産レジデンシャルサービスが、豊洲本社に2017年5月に開設した研修施設。その名も『すまラボ』。東京都職業訓練校としての認定も受けており、コンシュルジュ養成をはじめとするマンション設備の体験型研修を受けることができます。

 

三井不動産グループの「サステナブル・コミュニティ研究会」のアドバイザリーボードに就任しているご縁もあり、このたび施設の見学をお願いしたところ、快く受け入れてくださいました。お忙しい時期にも関わらず執行役員様、職員様、誠にありがとうございました。

 

職業訓練はあくまで一つの側面。「すまラボ」は、地域住民・コミュニティ形成の核となることを想定しており、ハードのみならずソフト、マンション内のみならずマンション外、というコンセプトで開設されています。すでに消防署の消防訓練、地域交流、マンション管理組合の見学、学校教育など多方面で活用されている施設です。

 

 

私自身もマンションに関するセミナー、講演、コンサルティングサービスを実施するときには必ず説明していますが、「マンション購入者の永住意識調査」によれば、5割以上のマンション所有者は、購入したマンションに永住するという積極的な意識を持っています(国土交通省平成25年マンション総合調査の結果より)。

そうであれば、マンションにかかわるサービスは、「従来型のマンション管理業務」にとどまる限り、居住者のニーズを満たすことはできません。地域の活性化、より深い学びの場、交流の場、研鑽の場、助け合う人づくりの場、として「マンション」を活用し、街をつくっていく必要があります。

 

 

さて、『すまラボ』の展示や設備ですが、研修スペースはもちろん、モデルルームでは決して見ることがない「裏側」について、本物を使った展示と体験ができるのが強みです。非常ベルや警報、警備会社や管理会社への通報システム、消火栓やスプリンクラーの利用。どれも実際に体験したり、見ることができます。各種配管や増圧ポンプなど普段目にしない設備についても、実際のものが展示され、その動作や仕組みをリアルに体験することができます。

 

ベランダの非常階段を開けたことがないが大丈夫か。隣家の仕切り扉(ボード)は本当に蹴り破ることができるのか。などの疑問を身を以て体験できます。もちろん新たな課題にも気付きます。

 

「体験」を通じた未来のマンションとコミュニティづくりに挑戦する施設として、「すまラボ」今後の展開に注目していきたいと思います。